芦田京子ドクターと語った「本当にからだ思いなスイーツって?」 | ハニーマザー
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コラム

芦田京子ドクターと語った「本当にからだ思いなスイーツって?」

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1998年の創業以来、「からだ思いな食」を求めるたくさんの方々に愛されて、ここまで歩んできたハニーマザー。神戸店が2020年10月にリニューアルオープンしてからは、そんなお客様方と直接顔を合わせてお話しできることが増え、新しい気づきの源となっています。 そんな常連さまのおひとりが、夙川「芦田クリニック」の芦田京子先生。食に対するこだわりは人一倍、という先生にとって理想のスイーツとはどんなものなのか、パティシエの西田晴美がお話を伺うことにしました。

「芦田クリニック」院長の芦田京子先生と、ハニーマザーの西田晴美(撮影時のみマスクを外しています)

「病気にならないからだ」をつくるために、一番大事なのは食。

内科全般を専門とし、現代医学だけでなく必要に応じて漢方も併用して治療に当たっている芦田先生。漢方は開業してから本格的に学んで取り入れるようになったそうですが、 「検査では異常なしという結果ながら、ご本人は不調で苦しんでいる」という、いわゆる「未病」の状態の方に、とくに有効なのだとか。

そして芦田クリニックのもう一つの特徴は、糖尿病やアトピー・アレルギーといったむずかしい病に悩む患者さまの食生活に、二人三脚で寄り添う姿勢です。

3歳から今に至るまでバレエのレッスンを続けている芦田先生。ピンと伸びた背筋とエレガントな身のこなしが印象的です。

芦田先生
「大学病院にいた頃は、やはり“がんができたら切る”、“血圧が上がったら薬を出す”というような対処療法的な治療が主でした。もちろんそれも必要なんですが、やはり病気にならないために何が一番大事かといったら食事ですよね。でも、食事や栄養のことは栄養士まかせで、患者さんの食生活にまで踏み込まないというドクターがまだまだ多いのが現状です。
私のクリニックでは、患者さんが朝昼夜と何を食べているのか、どんな好みでどんな食行動を取りがちなのか、詳しくヒアリングした上で、その方の食生活を無理なく少しずつ改善していけるように指導しています。食べたものを全部写真に撮っていただいて、それを診察時に見せてもらったり……。何年もかかりますが、食事を変えて漢方もうまく使いながら、根気よく続けていくことで薬を減らしていける方もけっこういらっしゃいますよ。」

まずは白砂糖を使ったお菓子だけでもやめてみる、とか、食べる順番を生野菜から摂るように変えてみる、など、階段を一段ずつ昇るような指導が芦田先生のスタイル。先生ご自身も、約25年前からいち早くマクロビオティックに親しみ、今もゆるくヴィーガン&グルテンフリーを心がけて、オーガニックな食生活を送っておられます。食べるものが変わるとからだが変わる、というのは、ご自身が続けているバレエのレッスンでも如実に実感できることだとか。

芦田先生
「それまで食べ慣れていたものを減らしていくのは、最初はちょっと抵抗があるかもしれませんが、2~3週間で慣れます。そうすると舌が敏感になって
それまでおいしいと思っていた人工的な味よりも、食材本来のおいしさを感じられるようになると思いますよ。」

クリニック内の一画のサロンでは、ローフードやマクロビなどの料理レッスンや、ピラティス教室も開催。ただ治療するだけのクリニックではなく、学びや気づきの場にしたい、という先生の思いが伝わってきます。

待合室も美容室のようにおしゃれに。奥には各種レッスンが行えるサロンもあります。

おいしくなくちゃ続かない!ギルトフリーを超える幸せを求めて。

そんな先生ですが「スイーツは大好き!」とのこと。ハニーマザーとの出会いは、先生のこだわりをよく知るご友人から、ハニーマザーの焼き菓子を贈られたことがきっかけ。ハニーマザーのものづくりや、その背景にある思いに共感した先生は、その後すぐにお店に足を運んでくださったのでした。今では「お米のソフトクリーム」も大のお気に入りで、クリニックの休憩時間に車を走らせてお店に立ち寄ってくださるほど。

芦田先生
「おいしいお菓子を食べる幸せは、やっぱりからだにも精神にも大きな意味を持つと思うんです。我慢しなくちゃ、というストレスが溜まると、かえって何かのタイミングで爆発してしまい、食事療法に挫折する原因にもなりかねません。かといって、罪悪感を感じながら食べていると、おいしさも半減してしまいます。おいしくてからだにやさしくて、安心して食べられるものであってほしいから、私にとっては乳・卵・小麦・白砂糖不使用のハニーマザーさんのスイーツは、かなり理想に近いですね。」

西田晴美(以下「晴美」)
「うちの娘も幼い頃アトピーで、乳・卵・小麦はもちろんですが、白砂糖も摂るとてきめんに痒くなるようでした。それで、できるだけ甘味はブラウンシュガーやはちみつに変えて……。」

芦田先生
「少し前までは、こういうスイーツってあまり売られていなかったし、たまにあっても高いわりに美味しくないものが多かったですよね。やっぱりおいしくないと続かないですし、私自身おいしいものが大好きだから、そこは譲れないです。」

晴美
「昔、娘のアレルギー対応ビスケットも、周りのお友達に“いらない”って言われちゃう味で、誰も一緒に食べてくれない、っていうのを見たときはかわいそうでした。今はハニーマザーの焼き菓子なら、みんな“ちょうだい!”って言ってくれるのでうれしいんですけど。」

新製品のショコラテリーヌ、芦田先生のご感想は?

1月28日発売「はちみつ屋さんのハニーショコラテリーヌ」

そんなスイーツ好きな芦田先生にいち早く味わっていただきたいと、この日持参したのが、ハニーマザーの「焼かないオリジナルスイーツ」の第一弾商品「はちみつ屋さんのハニーショコラテリーヌ」。いつものハニーマザーらしく乳・卵・小麦・白砂糖不使用なのに加え、焼かない低温製法で、素材の風味や香りを壊さず生かしているのが特徴です。冷凍でお届けするため、おいしさが長持ちし、食べる分だけカットして解凍できるのもポイント。ただ、納得のいくレシピが決まるまでの道のりは、決して単純ではなかったようで……。

晴美
「フォレストハニーのあんずのような甘さがカカオにとてもよく合うんですが、甘味をはちみつだけにすると、ビターさが勝って少々物足りない、というわけで、ここのバランスは一番悩んだところですね。子どもから大人まで、幅広い方においしいと感じていただける味にしたくて、いろんな比率を試した結果、たどり着いたのは、てんさい糖8割にフォレストハニー2割。マヌカハニーも試してみましたが、カカオと合わさるとクセが強く出てしまうのでやめたんです。」

芦田先生
「しっかりカカオの風味が感じられておいしいです。それに口どけがなめらかですごくいいですね!」

晴美
「カカオはペルー産の有機で、かなりいいものを使っているんです。あとはミルク感を出すためのアーモンドミルクとココナッツミルクも有機で、クセのないまろやかなものを選んでいます。今回、開発段階でいろんなチョコレートのテリーヌを取り寄せて食べてみましたが、白砂糖のガツンとくる甘さがちょっとしつこいな、と感じられるものが多かったんですよね。それに比べるとかなり後味もすっきりしていると思います。

芦田先生
「確かに、カカオもミルク感もしっかり感じられるけれど、上品でキレがよくて、“からだが汚れない”感じ。上質なものは変な後味が残らないし、胃にももたれないんですよね。個人的には、もう少しビターになってもいいので、甘味をはちみつだけにしたシュガーフリーのバージョンも味わってみたいかな。それでしたらクリニックに来られる方にもお伝えできますし。」

晴美
「そうですね、先生のように普段から糖分を減らす食生活をされている方には、よりビターなタイプもいいかもしれませんね。研究してみます!」

芦田先生
「あとは有機というのもいいですね。今は土壌自体が農薬や化学肥料で体力を奪われていて、農作物に含まれる栄養も昔と比べて減ってしまっています。今の栄養学は、農薬や添加物、ホルモン剤の影響について一切教えませんが、それは問題だと私は思いますね。やっぱり次世代のことも考えていかないと……。ハニーマザーさんは自社農園もされていて、そこをしっかり考えておられるのは素晴らしいと思います。いい素材を使って丁寧につくられているからこそ、こちらも大事に味わおうって思うし、少しの量でもすごく満足感があるんだと思います。結局、こうやって幸せや感謝の気持ちを噛みしめながら食べるのが一番健康的なんですよね。」

健康・美容上の理由から食に制限をもうけている方もいれば、環境意識から動物性食材を口にしない方もいる時代。そんな中で、誰もが分けへだてなく一緒に楽しめる味を――。その思いがもっと多くの方に届くように、ハニーマザーキッチンのトライは続きます。「こんな商品があればなあ」というお声もぜひお聞かせくださいね!

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この記事を書いた人

松本幸

松本幸

ハニーマザーのコミュニケーションディレクターを務めるフリーランスのコピーライター。神戸育ち大阪在住。著書に、2002-2006年のパリ在住経験から企画編集執筆した「パリ発キッチン物語おしゃべりな台所」がある。江戸落語と文楽が好き。週末菜園チャレンジ中。

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